pediatrics小児科
目薬のさしかた
こどもは風邪をひいた時などに目やにが出ることがあります。その時に目薬を処方されたこともあると思います。処方されたのはいいけれど、いざさそうと思うとお子さんが嫌がってしまってなかなかさせない、なんてことをご経験がある方もいると思います。
今回は小さいお子さんへの目薬のさしかたの一例についてお話しします。
小さいお子さんへの目薬のさしかた
- まず、手をきれいに洗います。
(汚い手で目薬をさすとばい菌などが目に入ることがあります)
- 大人(目薬をさす人)が脚を広げて座り、お子さんを仰向けにしてその間に入れ。お子さんの頭が自分の股の間にくるようにします。
- お子さんが暴れそうなら、自分の両脚でお子さんの腕と脚をおさえます。
- 一方の手でお子さんの上まぶたを開き、もう一方で目薬をさします。ややスナップをきかせるようにすると、目薬の容器が視界に入りにくいです。目薬の容器が目やまつげに触れないように注意してください。
目薬は1滴で大丈夫です。
- 薬をさした後は可能なら目をつぶらせて、目がしらを1分程度押さえます。
目がしらから鼻に鼻涙管という管があって、目頭を押さえないと目薬はそこをとおって鼻、口へと流れます。目薬をさした後、口の中が苦くなるのはこのためです。
お子さんによっては目薬の後じっとしていられないこともあると思いますので、その場合は無理しないで大丈夫です。
- 2 種類以上の目薬をさすときは、3分程度あけて次のものをさしましょう。
- 目薬をさした後は、たとえ上手にできなくてもたくさんほめてあげてください。 お子さんもがんばって気持ちにこたえてくれるものです。
2025年7月10日
小児科 髙嶋 能文
日本小児科学会小児科専門医
日本血液学会血液専門医