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医療コラム

糖尿病と認知症の密接な関係~ただの物忘れではないかもしれません

 立ち上がって台所に行ったものの・・・あれ?何を探しに来たんだっけ?あの人、何処かで会ったなぁ・・・ん~、誰だっけ、思い出せない・・・気のせいか・・・。皆さん、こういう経験ありませんか?「ああ、歳だな~・・・」と歳のせいにしていませんか?

 もしかすると、それは糖尿病の進行を意味していたり、認知症がすでに始まっている場合もあるかもしれません。
近年、糖尿病と認知症の密接な関係が話題になっています。
認知症はアルツハイマー病と血管性認知症とに大きく分類されますが、多くの調査や研究により、糖尿病はいずれの認知症にも大きな影響を与えていることがわかってきたのです。わが国のある疫学調査では、糖尿病患者はそうでない人に比べてアルツハイマー病の発症は2.18 倍,血管性認知症は2.77 倍起こり易いことがわかりました。欧米でも糖尿病があると男性で2.27倍、女性で1.37倍、アルツハイマー病を発症し易いことがわかりました。そのメカニズムは全ては解明されていませんが、血糖値を調整するインスリンの作用が低下し、脳内のエネルギー代謝が悪化すると、認知症の原因と言われる悪玉たんぱくのアミロイドβ(ベータ)が蓄積し、神経細胞が死滅して認知症が進行する可能性があると考えられています。また、高血糖そのものが血管の炎症を引き起こす恐れがあるということも考えられています。

 決して、認知症の方の全員が糖尿病である、あるいは糖尿病の方の全員が認知症である、というわけではありません。しかし、ますます高齢化の進んでいく我が国において糖尿病を中心とした生活習慣病、そして認知症の問題は避けて通ることはできません。
糖尿病の治療はただ薬を服用さえしていればすむものではなく、食事療法・運動療法という患者さんご本人の理解および意欲を大前提とした療養をいかに続けて頂くかが最大のポイントです。しかしながら、認知症があると、これらの遵守がしばしば困難となります。そしてまた、血糖コントロールの悪化がさらなる認知障害の進展を招くという悪循環にもつながるわけです。

 皆さんの中には自分が糖尿病の予備群や糖尿病であることを知っていながら、ついつい放置してしまっている方、通院しているものの十分なコントロールに至らずお困りの方はいらっしゃいませんか?もしくは、ご家族の中に糖尿病の治療にお困りの方はいらっしゃいませんか?
認知症の発症や進行を予防する意味でもこれからしっかり糖尿病に向かい合ってより良い状態を目指しましょう。

2014.5.15 糖尿病内科 安成 英輔

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